モニターに映す大画面モードと、手元で遊ぶ携帯モードを両立したハードならではのフォントサイズ問題
「スイッチ版の方が文字が小さい」問題についてですが、これは「スイッチがTVやモニターといった大画面にも、携帯ゲーム機としても画面を出力して遊べるハードであることによる副作用」であることが多く指摘されています。
「DSや3DSは携帯して遊ぶことが前提だったため、小さい画面でも見やすいようなフォントサイズで構成されているが、スイッチは大画面に出力できるため、開発者が携帯ゲーム機として遊べることを忘れがちで、その結果携帯ゲームとして遊んだときにフォントサイズが小さく見える」「スイッチには携帯ゲーム機としての動作を確認していないタイトルがかなり多いのではないか」といった意見が見られました。
また、逆に「大きなTVに接続した場合も見づらい」という声も見られます。「65インチのTVにスイッチを接続して遊んでいるが、テレビから距離を離すと意外とフォントが小さくて見にくい」という大画面テレビならではの意見も見られました。
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似たようなケースで、「Steam Deck」でゲームを遊ぶと文字サイズが小さすぎて見づらい……ということもあります。ゲームの作り手側は「Steam Deck」などのハンドヘルドゲーミングPCを考慮せずにゲームを作成することがほとんどなので、いざハンドヘルドPCでゲームを遊んでみようと思うと、文字が潰れて読めないことがよくあります。
文字サイズをオプションで変更できるようにするか、あるいは大画面と携帯モード画面に対応したユーザーインターフェースをそれぞれ用意してもらえるとユーザーとしては助かる一方で、単純なUIのスケーリングを許可するだけでもそれ相応の設計と作り方が要求されますし、複数のUIデザインを作ることは例外を除いて非常に大きな労力を必要とするでしょう。環境によって文字が読めない本末転倒さと、ゲーム画面全体のデザインや大サイズ画面環境での利便性、どうバランスを取っていくのかは近年のコンソール向けゲーム開発者の悩みのひとつかもしれません。