Wi-Fiの約100倍速い、Li-Fi(ライファイ)ってどんな技術?

なお、性格はピーキーです。

無線LAN規格であるIEEE 802.11に、新しい規格のIEEE 802.11bb=Li-Fi(ライファイ)が標準化、つまり仲間入りしました。

このLi-Fiのポテンシャルが凄い。今までのWi-Fiの100倍を超えるスピードでの通信が可能だし、極めて傍受されにくくてセキュリティ面でも安心です。

2021年に策定されたIEEE 802.11ax=Wi-Fi 6は2.4GHz/5GHz/6GHz帯を使っています。Li-Fiはどの周波数帯の電波を使うのか。と思ったら、GHzを超えるTHz(テラヘルツ)の域に達しているとのこと。

つまり光です。赤外線も可視光線も使う、光無線LANなのですLi-Fiは。

Li-Fiは超速い

最大通信速度もWi-Fi 6の9.6Gbpsと比べて、LEDを使ったLi-Fiは90Gbps 、さらに220Gbpsの通信が可能な技術の研究も進んでいます(すべて理論値)。

とにかく高速で大容量のデータを送るのが得意なんですね。

Wi-Fiは使う場所を選ばない

でも、光を邪魔するものがあると通信できません。壁はアウト。強い太陽の光がある場所でもアウト。ポケットに入れたスマホ? 透明な服じゃなければアウトです。ピーキーなんです。

対してWi-Fiは使いやすい。壁や床をはさむと信号強度が減衰するものの、状況を問わずに通信できるといったメリットがあります。

でもLi-Fiは水中でも使える

いくらスペックが高くても使いにくければ意味がない、と思うかもしれませんが、光が届く場所であればOKなんです。それこそWi-Fiでは極めて難しかった、水中での高速度無線通信を可能にする技術になるんです。

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この写真は京セラがVRChat内に作った展示会ワールドで撮影したもの。アクセスポイントと水中ドローンを青色光のレーザーワイヤレスで結んでいるシーンを表しています。

GaN(窒化ガリウム)を用いた強力な青色光を用いたレーザーLi-Fiを開発中の京セラは、今までのLi-Fiより遠くまで通信ができるし、減衰しやすい水中でも通信が可能になるとアピールしています。

いますぐ僕らの生活で役立ってくれるものではないけども

IEEE 802.11bbが制定されたとはいえ、扱いにくいLi-Fiはすぐに普及するものではないでしょう。とくにコンシューマー用途では課題が多くて難題になっちゃってる。

しかし、Wi-Fiが今だに不得意な領域で効果を発揮しやすい側面を持つのもLi-Fiの特徴です。今までよりもっと様々な場所でワイヤレス通信が可能になるんじゃないかという期待を持ちたいですね。

情報元
https://www.gizmodo.jp/2023/07/li-fi.html