海賊版映画サイトが映画会社と結んでいた「特定の映画をアップロードしない契約」を破棄

数百万人のユーザーがいて最もアクセス数の多いトレントサイトとされるYIFY Torrents(YTS)には海賊版の映画が大量にアップロードされていますが、一部の独立系映画会社とサイト運営者の和解合意により、その映画会社のタイトルは違法に取り扱われないようになっていました。しかし、YTSは和解合意を破棄し、対象のコンテンツもアップロードし始めていることが報じられました。


YTS Breaks Unique Settlement Agreement by Uploading Pirated Films (Updated) * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/yts-breaks-unique-settlement-agreement-by-uploading-pirated-films-230708/


Torrent Site YTS ‘Settles’ Piracy Lawsuit with Movie Company but Stays Online * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/torrent-site-yts-settles-piracy-lawsuit-with-movie-company-but-stays-online-200102/


モーション・ピクチャー・アソシエーション・インク(MPA)に所属しない独立系映画会社であるミレニアム・メディアやボルテージ・ピクチャーズなどは2019年、人気のトレントサイトとその運営者が大規模な著作権侵害を実行もしくは手助けしたとして、複数の訴訟を起こしました。訴訟の対象には、YTSも含まれています。

多くの場合、著作権者が海賊版サイトを訴訟する目的は、その海賊版サイトを閉鎖することになっています。しかし、ウィキッド・ネバダという映画会社が起こした訴訟では、YTSが15万ドル(約2000万円)の損害賠償を支払った上で、YTSは存続したままウィキッド・ネバダの作品をアップロードしないという和解同意に署名したことが報道されました。報道では、ミレニアム・メディアとボルテージ・ピクチャーズの訴訟でも、それらの映画会社による作品にリンクするトレントをYTSから削除することに同意があったと示唆されています。

しかし、2023年7月初週ごろ、和解同意により禁止されているはずのミレニアム・メディアとボルテージ・ピクチャーズのタイトルの一部がYTSにアップロードされていることが確認されました。

以下の画像は著作権侵害や海賊版等のニュースを扱うTorrentFreakが報じたYTSのページで、ミレニアム・メディアの「ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード」が取り扱われていることがわかります。その他、ミレニアム・メディアが制作に携わっている「マーベラス」「The Offering」やボルテージ・ピクチャーズの「トジコメ」など、2021年以降に公開されたものを中心にアップロードが確認できたとTorrentFreakは述べています。

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当時の訴訟で弁護を担当したケリー・カルペッパー氏は、「YTSは、過去にコンテンツの削除に応じましたが、この問題に対する裁判所の管轄権は2021年末に期限切れとなっているため、最近の要求には効果がなかったようです。YTSが2020年の訴訟の永久差し止め合意に従わないのは残念です。次のステップを検討します」とコメントしています。

映画会社および弁護士が「次のステップ」としてどのようなアプローチを行うかは明らかではありませんが、TorrentFreakは「最も可能性の高い選択肢として、何らかの形で法廷闘争を再活性化することが考えられます。ただ、今回の件を含め信頼の問題がいくつかあるため、映画製作者たちが再び和解に応じるかどうかは疑わしく思います」とコメントしています。

なお、YTSにアップロードされていたミレニアム・メディアとボルテージ・ピクチャーズのタイトルは、数日後に削除されています。

情報元
https://gigazine.net/news/20230713-yts-agreement/