全米音楽出版社協会(NMPA)は先月行われた年次総会で、2023年2月時点での米国における各音楽ストリーミングサービスの有料会員数を発表しました。このデータによると、Spotifyは米国内で有料会員数4,440万人、Apple Musicは3,260万人を獲得し、例年通りSpotifyが首位に立ったことが明らかとなりました。
■3行で分かる、この記事のポイント
1.Apple Musicの米国内の有料会員数は、Spotifyに続き2位。
2.2位のApple Musicと3位のAmazon Musicの差はわずか。
3.値上げ後、Apple Musicの有料会員数は増加傾向。
Spotify、Apple Musicに大きな差をつけ首位に
Amazon Musicは順位を上げ、有料会員数2,930万人を獲得し3位となっています。なお、Spotifyが有料会員数1,200万人近くの差をつけてApple Musicをリードしているのに対し、Amazon MusicとApple Musicの差は、わずか330万人です。ただし、Amazon Musicは、SpotifyやApple Musicとは異なり、Amazon Primeの特典に組み込まれていることは特筆に値します。
Amazon Musicに続き、YouTube Musicは有料会員数850万人で4位、Pandora Radioは有料会員数240万人で5位となっています。
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値上げ後もApple Musicの有料会員数は増加
また、Apple Musicは2022年10月、Amazon Music Unlimitedは今年2月に利用料金が値上げされていますが、どちらも会員数が減ることはなく、それどころか有料会員数は増加したということです。
これについて、NMPAの最高経営責任者(CEO)及び会長であるデビッド・イスラエルライト氏は、「デジタル音楽サービスの価格設定において、音楽が過小評価され続けていることを示しています。まだまだ先は長いです。しかし、この新しい情報が、価格設定を適切なものにするために業界が必要とする励ましとなることを期待しています」と述べています。
Appleが公に会員数について言及したのは2019年が最後
Appleが、会員数を公表することはほとんどありません。実際、同社のサービス担当上級副社長であるエディ・キュー氏が、このことについて最後に言及したのは2019年のことで、その際、Apple Musicの有料会員数が全世界で6,000万人に達したことが確認されています。
なお、同社は今年5月、AppleマップとApple Musicに新しいコンサートディスカバリ機能を追加しました。これにより、音楽ファンとアーティストは、より多くの方法で繋がることができるようになると同社は説明しています。
Apple Musicは、このように新機能を追加してサービスの充実化を図っていますが、3位のAmazon Musicとの差はわずかであることから、今後、ランキングがどのように変わっていくのかに注目が集まることでしょう。