YouTubeが広告ブロッカーのユーザーに「3ストライク制度」で動画視聴を制限するテストを実施中

広告ブロッカーはわずらわしいウェブ広告の表示を防ぐことができますが、広告収入を基盤としているウェブサービスやコンテンツ制作者にとっては大きな支障をきたします。動画配信プラットフォームのYouTubeが「広告ブロッカーを有効にしている視聴者に対して動画視聴を3回までに制限するテストを実施している」ことを、IT系ニュースサイトのThe Vergeに対して明らかにしました。

YouTube tests disabling videos for people using ad blockers – The Verge
https://www.theverge.com/2023/6/29/23778879/youtube-videos-disabling-ad-blockers-detection

YouTube is testing a more aggressive approach against ad blockers
https://www.androidpolice.com/youtube-ad-blockers-three-strikes/

The Vergeによると、YouTube側が広告ブロッカーを検知すると、動画再生に制限をかけるという警告が表示されるとのこと。広告ブロッカーを導入している場合、YouTubeで動画を再生できるのは3回までで、それ以上になると動画を見ることができなくなるとのこと。ただし、広告ブロッカーを無効化するか、月額(個人)税込1180円のサブスクリプションプラン・YouTube Premiumに登録することで、動画視聴の制限は解除されます。

このテストが行われていることはRedditですでに報告されており、RedditユーザーのReddit_n_Me氏は「広告ブロックを導入している場合、3本までしか動画を見ることができません」という警告が表示され、広告ブロッカーの無効化あるいはYouTube Premiumへの加入を促されたことを明らかにしています。

Googleの広報担当者であるOluwa Falodun氏は、「広告ブロッカーの検出は新しいものではなく、他のパブリッシャーも定期的に広告ブロッカーを無効にするように視聴者へ求めています。YouTubeで広告を表示することを許可してほしいという要求を再三無視した場合のみ、動画再生が無効になります」と述べています。

また、Falodun氏はThe Vergeへのメールの中で「広告ブロッカーはYouTubeの利用規約に違反しているということを視聴者に伝え、YouTubeの広告を許可したり、広告なしのYouTube Premiumを試したりしやすくしたいと考えています」と述べています。The Vergeは「これらの措置は、YouTubeが広告ブロッカーに対する姿勢を強めていることを示しています」と指摘しています。

Googleは「YouTubeの広告モデルは、クリエイターの多様なエコシステムを支え、世界中の何十億もの人に広告付きのコンテンツへの無料アクセスを提供しています」と述べ、広告はYouTubeが無料のプラットフォームであり続けるために必要であると主張しました。

情報元
https://gigazine.net/news/20230630-youtube-videos-disabling-ad-blockers/