通信アプリ「ライン」のチャット機能を使って痩身(そうしん)効果をうたう商品を次々購入させられる被害が相次いでいるとして消費者庁は28日、消費者安全法に基づき、ラインのアカウント名を公表した。1対1のチャットに誘い込み、専門的なアドバイスをしているかのようにして信頼させ、次から次へと売りつける「次々販売」の手口として注意を呼びかけている。

消費者庁によると、6アカウント名は、「食育健康アドバイザー」や個人名を名乗ったもので、アカウントを使用していた事業者の実体は不明という。

 手口は次の通りだ。

 SNSやインターネット上でダイエットに関する広告を閲覧した消費者が、詳細な情報を得るために、広告にあった「先生のLINEを追加します」などのボタンを押し、ラインの友だち追加をする。すぐにカウンセリングと称するラインメッセージが送られ勧誘が始まる。身長や体重を聞かれたり、「永遠にリバウンドしません」などと説明されたりして、5万〜8万円程度の「体質改善」をうたう商品をすすめられる。

送られてくる商品は、湯に溶かして「お茶」として飲む錠剤やオイルなど。商品を使用していると、さらに高額な「脂肪溶解」や「脂肪排出」をうたう商品などを追加購入するよう勧誘される。当初は「追加費用は不要」と伝えていたが、実際は、痩身効果を得るには別の商品の購入が必要だとして、追加費用を払わせていた。

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消費者庁によると、2021年9月〜今年4月、全国の消費生活センターには、「返金がされない」など6アカウントに関連する相談が205件寄せられた。ほとんどが女性で、そのうち半数以上は40〜50代だった。既払い総額は約5500万円で、最大で約650万円を払ってしまった消費者もいるという。

消費者庁は、SNSのアカウント名は容易に変更が可能で、実在の企業などをかたる偽アカウントや架空アカウントに注意が必要としている。

情報元
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/ASR6X6GFWR6XUTFL00L.html