文化庁のサイトで、漫画をインターネット上に無断公開した海賊版サイトのURLが誤って半年以上、公開されていたことが16日分かった。著作権に関する講習会で使用した資料から海賊版サイトにアクセス可能な状態になっていたSNSで話題になっていることに気付いた文化庁職員が16日朝に削除した。
文化庁は「今後、同様の事態がないよう、チェック体制を確実にする」としている。
資料は昨年8月に開催された教職員向けの著作権講習会で使用されたもので、出版物の海賊版対策に取り組む一般社団法人「ABJ」(東京)が作成した。文化庁はチェックしていなかった。
日本国内からアクセスが多い海賊版サイト上位10件を紹介しており、サイト名とURLは黒塗りになっていたが、マウスカーソルを合わせるとリンク先が表示され、クリックすると海賊版サイトにアクセスできるようになっていた。
漫画の海賊版サイトをめぐっては、月間約1億回のアクセスを数え、〝史上最悪〟といわれた「漫画村」が平成30年4月に閉鎖された以降も被害は続いている。ABJのサイトによると、海賊版サイト上位10件の日本からのアクセス数の合計は令和3年10月に4億回を突破。新型コロナウイルス禍で在宅時間が増えたことが一因とみられる。
その後、大手サイトの閉鎖などで減少したが、今年に入ってからも2億回前後で推移している。(桑島浩任)
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情報元
https://www.sankei.com/article/20230516-MEHDOEVAR5NM3O44HQZX25FKJE/