「くまのプーさん」を題材にしたホラー映画が、香港とマカオで上映されないことになった。配給会社が発表した。
「Winnie the Pooh: Blood and Honey」(くまのプーさん:血とハチミツ)は、今年2月にアメリカで公開された。
しかし、香港の配給会社VIIピラーズ・エンターテインメントは、中国の特別行政区の香港とマカオでは同作品を上映しないと発表。観客に「失望と不便」について謝罪した。
オリジナルの家族向けの「くまのプーさん」は、A・A・ミルン原作の児童小説に登場するくまのキャラクター。近年になって、中国の習近平国家主席と比較されるようになり、同国における反政府の象徴となった。
比較は2013年、習主席が当時のバラク・オバマ米大統領と歩く画像が、プーさんとティガー(作品に登場するトラ)と並び歩く画像と一緒に投稿されたのを皮切りに始まった。
それ以来、中国政府はくまのプーさんの検閲を開始。2018年にはディズニーの実写映画「プーと大人になった僕」の公開を禁止した。
<2013年に、中国の習近平国家主席が当時のバラク・オバマ米大統領と歩く画像が、くまのプーさんとティガー(作品に登場するトラ)と並び歩く画像と一緒に投稿されたのを皮切りに、インターネットで比較が始まった>
国内最大級の品揃え【DMMブックス】ロリポップ!
ファッション雑誌No.1 宝島社公式通販サイト『宝島チャンネル』
香港で出版物などを監督する電影報刊及物品管理弁事所は、「Winnie the Pooh: Blood and Honey」に対する検閲を否定。許可証を発行したと述べた。
一方で、この作品に関する商業的決定についてはコメントしないと、ロイター通信の取材で述べている。
ライズ・フレイク=ウォーターフィールド監督はロイター通信に対し、「映画館は上映に同意していた。しかしその後、たった一晩で個別に同じ決定を出した。偶然であるはずがない」と話した。
「映画館側は技術的な問題だと言っているが、そんなものはない。この映画は世界中の4000カ所以上の映画館で上映されている。香港の30カ所強だけが問題だと言っている」