Steam Deckにエミュレーターをインストールする方法

Steam Deckでゲーミングの歴史を振り返ろう。

Steamプラットフォームの膨大な数のゲームを、任天堂Switchに似た携帯端末で楽しめる「Steam Deck」。日本では、ようやく購入できるようになったところです。これからの展開にも期待しましょう。

Valve社が開発した携帯ゲーム機「Steam Deck」であらゆる最新ゲームを遊び尽くしたら、次はこの端末をエミュレーターに変えて、過去の名作ゲームの数々を楽しむという選択肢があります。適切なソフトウェアと、ちょっとしたノウハウがあれば、ゲームキューブや初代PlayStation、Xbox 360といった他のプラットフォームのタイトルを、Steam Deckでプレイできるのです。

Steam Deckでエミュレーション環境となるソフトウェアとなると、選択肢はたくさんありますが、現時点のイチオシはEmuDeckです。多機能で、設定は難しくなく、しかも無料で使えます。ただし、エミュレーションの管理には一連のスクリプトを使うので、もしアプリのように単独で使えるソフトウェアをご希望なら、BatoceraやRetroDeckをお試しください。

EmuDeckのセットアップ方法

EmuDeckを起動するには、少しだけ準備が必要です。エミュレーターゲームを保存するにはmicroSDが最適で、特に「U3 A2」規格の高速microSDカードなら申し分ありません。たとえば、SanDiskの「エクストリーム」シリーズなどがあります。

ここでは、Steam Deckでもデスクトップモードを使用します。キーボードとマウスを接続して(Bluetooth接続、またはUSBハブ経由)、インストールプロセスを短時間で済ませるためです。必須ではありませんが、デバイス側で文字を入力するのも、これから説明する手順を進めるのも、間違いなく簡単になります。

ダウンロード

Steam Deckで「Steam」ボタンを押し、「Power」、「Switch to Desktop」の順に選択します。これで、Linux環境に入ったことになるので、プレインストールされているFirefoxブラウザーを起動して、EmuDeckのWebサイトにアクセスします。右上にある「Download」を選択し、次の画面で「Download installer」を選択して、インストーラーファイルをデスクトップに保存してください。

インストール

ダウンロードしたインストーラーファイルをダブルクリックすると、インストールが始まります。次に「Easy mode」と「Custom mode」のいずれかを選択します。「Easy mode」ではほとんどの設定が自動的に実行され、「Custom mode」ではインストールするエミュレーターを選択できるほか、さまざまなオプションがあります(アスペクト比やテーマなど)。

どちらを選ぶかは、時間と自分の忍耐力しだいです。「Easy mode」のほうが簡単ですが、「Custom mode」で確認が必要なのも難しい内容ではありませんし、興味に応じて好きなエミュレーターを選ぶことができます(エミュレーターのことをあまり聞いたことがなくても、検索すればすぐにわかります)。どちらを選択しても、インストール先の選択に進むので、microSDカードを選択してください。

EmuDeckにもっと慣れてきたら、同じインストールファイルを実行するだけで、別のエミュレーターを選ぶこともでき、設定オプションを変えることもできます。なので、最初の選択はそれほど難しく考えなくて大丈夫です。インストーラーで必須ファイルのコピーとセットアップが進み、好きなゲームをロードする準備ができます。

EmuDeckの使用方法

BIOSやROMをどこで入手するかといった情報は、法的にグレーで危うい領域なので、この記事では深入りしませんが、どちらも必要になります。エミュレーターの実行にはBIOSファイルが必要ですし(詳細は、こちらを参照)、実際のゲームにはそれぞれのROMファイルが必要です。コンピューターからSteam Deckにこうしたファイルを転送するには、USBメモリーやポータブルハードディスクを使うのがいちばん簡単です。

microSDを直接使うことはできません。Steam Deckで使われるLinux形式でフォーマットしたmicroSDは、WindowsやmacOSでは読み込めないからです。一方、WindowsやmacOSでフォーマットしたドライブをSteam Deckで読み込むことはできるので、そうしたドライブにBIOSやROMのファイルを保存すれば、Steam Deckに差してコピーすることができます。あるいは、無線方式を選択して、Windowsのファイル共有などを使う方法もとれます。

microSDカードで、準備のできたフォルダーが使えるようになります。具体的には、BIOSファイルが「Primary/Emulation/bios/」フォルダーに、ROMは”Primary/Emulation/roms/”にそれぞれ格納されていて、この「Primary」の部分はカード自体の名前です。エミュレーターごとにフォルダーは異なるので、どこに何があるかを判別するのは難しくないでしょう。

Steam Deck上で表示されるようにする

次は、手に入れたエミュレーターとゲームがSteam Deckに表示されるようにする必要があります。Linuxデスクトップからもう一度EmuDeckインストーラーを起動し、「Tools & stuff」、「SteamRomManager」の順に選択してください。画面が進むと、左端にエミュレーターのリストが表示されます。ゲームを見たいエミュレーターのトグルスイッチをオンにするとSteam Deckのインターフェースにゲームが表示され、「EmulationStationDE」を選択すると、ホーム画面のメニュー上にある項目からすべてのエミュレーターとゲームにアクセスできます。

画面左上にある「Preview」から「Generate app list」の順にクリックすると、見つかったものがSteam ROM Managerに表示されます。「Save app list」を選択すると、数分後に、選択したエミュレーターとゲームがSteamに追加されます。こうすると、Linux環境でSteamを開き、直接アクセスしないゲームのエントリを削除できるようになります(右クリックして「Manage」、「Remove selected non-Steam games from your library」の順に選択)。

Linuxデスクトップにある「Return to Gaming Mode」リンクをたどると、Steam Deck標準インターフェースの「Library」セクションからゲームをプレイできるようになります。以前に選択したゲームも個別に表示されますが、ライブラリのEmulationStationからコピーした各ROMもあります。何かうまくいかない場合は、以上の手順を逆に実行してください。EmuDeckに関するDiscordEmuDeck Wikiにも、参考になる情報がたくさん載っています。

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情報元
https://www.gizmodo.jp/2023/02/google-layoffs-tiktok-ex-employees-vlogs-videos.html