「AirTagはストーカーツールだ!」被害を受けた女性たちがAppleを訴える

作った人が悪か、それを使う人が悪か。

元恋人からストーカー行為を受けたとして、女性2人がAppleを訴えました。なぜAppleかというと、ストーカーにAirTagが使用されていたから。

ストーカーに位置を追跡する術を与えている

原告側の主張は、AirTagはターゲットの位置情報をトラッキングする術をストーカーに与えてしまう不当で危険なプロダクトであり、プライバシーへの配慮を怠ったAppleには非があり、カリフォルニア州のプライバシーに関する権利を侵害するというもの。

車のタイヤにAirTagを仕込まれた事例

原告=ストーカー被害を受けた女性の1人は、元彼から車のタイヤにこっそりAirTagが仕込まれていました。元彼からの度重なる嫌がらせが原因でホテル滞在していた時、家からホテルまでの移動中にiPhoneに心当たりのないAirTag通知が届いたことで発覚。周囲を確認し、最終的に車のタイヤから発見。AirTagは袋にはいっており、目立たないよう袋は色付けされていたということです。その後、元彼から雇われたのか、AirTagを回収しにきたと見られる不審な男の姿も目撃。

子どものリュックにAirTagが仕込まれた事例

もう1人の女性は、別居中の夫が子どものリュック内部にAirTagを仕込んでいたのを発見しました。彼女たちの話は、AirTag関連のストーカー話の氷山の一角。中には、AirTagストーカーが殺人まで発展したケースも。

「アップデートで対応しているが、そもそもの配慮が足りていない」

AppleがAirTagをリリースしたのは、2021年春。Tileをライバル視したプロダクトで、AppleのFind My機能と合わせて、忘れ物防止タグとして非常に便利です。

中には、AirTagをモノではなく、ペットや子どもにつけて位置情報確認のために使う人もいます。Appleが推奨しているわけではありませんが、そういう使い方もそれはそれで便利なんです。が、問題はその便利さに悪意をのせてしまう人。悪意とセットになると、AirTagは確かにストーカーの便利ツールになってしまう可能性があり、発売時から警告の声は一部あがっていました

Appleにももちろんそういう声は届いています。AirTag持ち主のスマートフォンが近くにない状態が一定時間続くと音が鳴るとか、Androidユーザー向けにFindMyに接続されている端末をスキャニングするなど、発売からアップデートを重ねてきました。

が、今回の訴えは「後からやっても遅い!」という手厳しい意見。そもそも最初からそこ配慮しとかないとダメでしょと。「29ドルという価格も手伝い、ストーカーに選ばれる武器になった」と、AirTagの手の取りやすさも悪意を後押ししたと訴えています。
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情報元
https://www.gizmodo.jp/2022/12/apple-airtags-stalker-find-my-iphone.html