漫画海賊版サイト 漫画BANK 中国の元運営者に現地当局が罰金

「漫画 BANK」は、日本の漫画作品をストリーミング形式で読むことができる海賊版サイトで、一般社団法人 ABJ の試算によると、開設期間中(2019 年 11 月~2021 年 10 月)の合計アクセス数は 9 億9370 万に達し、タダ読みされた金額はコミックス販売価格換算で 2082 億円相当にのぼるなど、「漫画村」に匹敵する巨大海賊版サイトでした。
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最大規模の漫画海賊版サイト「漫画BANK」を運営したとして、中国 重慶市の30代の男性に対し、日本の出版社からの情報提供を受けた現地の行政当局が罰金60万円を命じたことが、出版社などへの取材でわかりました。海外に拠点を置く日本向けの海賊版サイトが増える中、現地当局による摘発は、これが初めてとみられます。

「漫画BANK」は、2年間のアクセス数が10億近くにのぼった日本で閲覧可能な最大規模の漫画海賊版サイトで、去年11月、集英社など大手出版4社が法的手続きに乗り出したあと閉鎖されていました。

出版社側がグーグルの情報提供などをもとに運営者の特定を進めた結果、中国 重慶市の30代の男性が関与し、漫画BANKの閉鎖のあとも、別の海賊版サイトを開設した疑いがあることがわかったということです。

出版社側が重慶市の行政当局に対し、状況を説明して処罰を求めたところ、事情聴取やパソコンの押収などが行われ、出版社によりますと、行政当局は6月15日に、著作物を無断でネット上に公開することなどを禁じる現地の条例に違反したとして、元運営者に罰金3万元、日本円でおよそ60万円を納めるよう命じるとともに犯罪収益として1万6000元余り、およそ33万円を没収したということです

NHKが現地で取材したところ、元運営者は「処分を受け入れる。もう再開するつもりはない」と話していました。

日本向けの海賊版サイトは、追跡の難しい海外に拠点を置くケースが増えていますが、被害者が日本の作者や法人であるため、海外の当局の動きは鈍く、出版社によりますと、現地での摘発はこれが初めてとみられます。

クローズアップ現代で漫画BANK摘発の舞台裏放送、

“デジタルGメン”に密着

海賊版サイト・漫画BANKの運営者摘発の舞台裏に迫る番組「クローズアップ現代『違法漫画サイト』を摘発せよ!密着“デジタルGメン”」が、7月19日19時半よりNHK総合で放送される。

情報元
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220714/k10013717101000.html
https://natalie.mu/comic/news/485413
https://www.shueisha.co.jp/wp-content/uploads/2022/07/20220714.pdf